Smiley face
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2018年7月にヘルシンキで会談したトランプ米大統領(左)とロシアのプーチン大統領。(会談後に)トランプ氏は、ロシアが16年の米大統領選に介入したとする米情報機関とそれを否定するプーチン氏のどちらを信じるかと18年に問われ、明言を避けたが、ロシアに非があるとの見方に疑問を呈した=ニューヨーク・タイムズ

The Long Global Trail of Resentment Behind Trump’s Resurrection

 冷戦が終結に向かっていた40年近く前、ソ連(当時)の改革派指導者ミハイル・ゴルバチョフ氏の最高顧問は、西側諸国にこう警告した。「我々はあなた方にとって最も酷なことをしようとしている。あなた方から敵を奪うつもりだ」

 西側諸国の自由民主主義、自由貿易、開かれた社会の勝利を祝う中で、善と悪の二元的世界の終わりが、どれほどの混乱をもたらすかに思いをめぐらせる人はほとんどいなかった。

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カブール空港で、米海兵隊員に対して書類を持った手を振るアフガニスタン人たち。米軍が撤退するなか、空港は混沌(こんとん)とした状況に陥った=2021年8月、ニューヨーク・タイムズ

 しかし、新たに解放された社会での民主主義の広がりが、世界を分断するグローバル資本主義の広がりのように見えたとき、また、社会の分裂が深まり、共有された真実が消え去ったとき、テクノロジーによって取り残された地域社会で希望が崩壊したとき、神の意思によって現れたような権威主義的な指導者が持つ確実性を求める切実な思いが生まれた。

 「共有された現実、共有された事実、共有された脅威がない場合、理性は感情ほど重みを持たない」とフランスの政治学者、ニコル・バシャラン氏は言う。「そして、危険にさらされた世界は、強い指導者への渇望を生み出したのだ」

  • 【注目記事を翻訳】連載「NYTから読み解く世界」

11月5日の米大統領選で、トランプ氏が勝利しました。NYT記者は、トランプ氏復活について「既成の秩序に対する長きにわたる反抗が頂点に達した結果だ」と分析しています。混沌(こんとん)とした世界はどこに向かうのでしょうか?

 一時は西側諸国のパートナー…

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